![]() | メモリーズ・オブ・ユー ケン・ペプロフスキー・カルテット (2006/06/21) ヴィーナスレコード この商品の詳細を見る |
SWING JURNALを読んでいるとあまりにもvenusレコードのアーティストが良い扱いになっているので、「これは出来レースでは?」と思うのは私だけでしょうか。毎回新譜を出すたびにいつも名盤蒐集クラブ入りでは、ちょっとねという感じで、買いひかえてしまう私がいます。
でもやはりvenusレコードは日本のJAZZレコード界の中はでは間違いなくトップを走るレーベルなので、店頭の試聴などの機会には聞いてみたい作品でもあるという複雑な関係です。
いっしょに遊んだらきっと楽しいに決まっている異性ではあるのですが、あまりにも人気がありすぎて積極的には交際を望まない相手、という感じでしょうか。
そんな私は、Venusレコードに、全然はまったことがないというのではないのです。
Venusレコードが出来た当初、こんなJAZZアルバムが日本でも出来るようになったのかと感動したのが、ビル・チャーラップの「ス・ワンダフル」。はじめて聞く名前のピアニストでしたが、ジャケがクラシックな水着を着たアメリカ娘が水上スキーをしている艶やかな姿で、一曲目の「タイム・アフター・タイム」にしびれました。一音一音大事に弾くそのスタイルは、とても新鮮だったです。エディ・ヒギンズの『ベッドで煙草はよくないわ』もよかった。
エディ・ヒギンズ & スコット・ハミルトンが共演したアルバム、「煙が目にしみる」に入っていた「イッツ・ア・ロンサム・オールド・タウン」はとても胸躍る曲で、オリジナルのシナトラバージョンまで購入。なーんだ、ヒギンズ&ハミルトンのほうがいいじゃないかって感じでした。つまり選曲がとてもよいのがvenusレコードの売りだったんですね。
でも、商売うまい友達と酒を飲みたくないように、ちょっと付かず離れずというスタンスでvenusとは付き合っているつもりの私が、どうしてもこれはスゴイとみなさんに紹介したくなるアルバムが登場しました。ケン・ペブロフスキー・カルテットの「メモリーズ・オブ・ユー」
何がいいって、まず1曲目のタイトル曲にもなった「メモリーズ・オブ・ユー」のイントロのピアノです。確信があって弾いているメロディって、どれくらい聞いたことあります? このテッド・ローゼンタールの弾くイントロは、スイング好きの私としては、もう最高。優雅、優美、そんなイメージでしょうか。
高いところでコロコロいうところは私の好きなテディー・ウィルソンに近いのですが、テッド・ローゼンタールのほうがもっと実があります。スイング時代のピアニストは意外と指癖みたいなフレーズが多くて、コピーしていくと、つまんないことが多いです。しかしこのテッドは違う。優美、優雅。メロディが練られている。
イントロの2曲目の「I’ll be seeing you」を聞いてください。このクラリネットのねっとりとした音色とフレージング。ケンのクラリネットが鳴り出した瞬間に失禁しないのは、ジャズファンじゃありません。
いきなりテッドのピアノのイントロからはじまりますが、それにクラがはいってもベースもドラムもはいってこない。ディオなんですね。
で、二度目のAメロからドラムとベースがはいって、わたしのこの曲に対する「愛おしさ」が全開となります。
音楽というのは生体反応以外何者でもなくて、じゃ、どういうときに生体反応が出るかというと、良い音、良いメロ、良いタイミングで、あります。
ケンやテッド・ローゼンタールにはそれがある。それを正しくレコーディングできるvenusレコードがいる。やはり、venusレコードはすごいな、そんな記事になってしまいました。
気になっていた女と、やっぱりデートして、はまってしまったという感じでしょうか。
はっきりさせましょう。ケンの作ったこのアルバムは、名盤であります。
羽島 亨
P.S.
〜♪ 只今このブログは何位でしょか?
→

楽天で今日購入 → メモリーズ・オブ・ユー(紙ジャケット仕様) / ケン・ペプロスキー・カルテット
P.P.S.
【表】作曲の王道
▲【裏】作曲の王道のトップに戻る







