朝起きた時と、ドライブする時に

Don't Disturb This Groove 〜 The System
80年代というのは、
シンセサイザー、サンプラー、ドラムマシーンなど、
新しい電子楽器が次々と世に出始めた頃で、
アナログとデジタルの融合なんていうのがテーマだった時代だ。
ドラムはむちゃくちゃタイトな機械的なビートなのに、
その上をヴォーカルのようなセクシーな「アナログ楽器」が泳ぐ。
それが気持ちよかった時代。
しかし、今聞くと当時の電子楽器のサウンドは
結構しょぼく聞こえたりするものが多いけど、
中には色あせないものもある。
何でもそうだけど、
すごいものはいつだってすごいのだ。
なってったって曲の根っこは構造。
決してアレンジメントではない。
アレンジメントは単なるお出かけのお洋服。
骨格と肉付きがよければ、
少々のぼろを着ても、
美しい体型が外から感じられるんだ。
このアルバムのスムーズなテクノファンクサウンドは、
しっかりと構築された電子楽器の
透明で澄んだ機械的世界があって、
その中を黒人のソウルフルでパワフルな声が
縦横無尽に泳ぐ。
それってやっぱり気持ちいい。
特に、タイトルカットのDon't Disturb This Grooveがイイ。
歌詞を聞くと、
「天国だ
この最高に気持ちいいノリを
邪魔すんなって書いたサインを
ドアに掛けよう
ぼくは君に夢中なんだ」
って歌ってる。
アリゾナ州ツーソン市から、
ラスベガスまで車で行ったことがあるんだけど、
その時このアルバムを聞きながらドライブしたんだ。
このアルバムはとっても都会的なサウンドのはずなんだけど、
何にもない砂漠の中を走るのにとっても合ってたんだよ不思議と。
ぼくの隣に座ってた女の子は、
クラシックピアニスト。
何でこういう古いテクノポップス聞くのとキョトンとしてたけど、
ぼくは天国にいた。
アルバムのジャケットを見ると、
ふたりがクラシックカーでさ、
楽しそうにドライブしてるわけ。
ドライブする時に聞いて欲しかったのかもしれない。
Don't Disturb This Grooveは、
朝起きた時と、ドライブする時に聞くのがお薦め。
金田広志
P.S.
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Don't Disturb This Groove 〜 The System
P.P.S.
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